アライグマとはどんな動物?
アライグマは北アメリカ原産地の野生動物で、ペットとして1970年代後半に日本に輸入されるようになりました。しかし、手先が器用なために飼育檻から逃してしまったり、成獣となり飼いきれなくなって捨てられたりするケースが続出しました。もともと繁殖力が多く、日本にはアライグマの天敵がいないため、野生化し自然繁殖し増加、雑食性の強い生態なため、農作物や家屋への侵入による被害が急増して深刻化しています。
アライグマの大きさ(成獣)
頭胴長40〜60cm、尾長20〜40cm
体重4〜10kg稀に20kg
オスはメスよりやや大型
アライグマの体の特徴
アライグマの毛色は灰色から明るい茶褐色で尾に黒い輪があり目を覆うように黒い帯があります。手足は蹠行(しょこう)性で、クマなどと同じく、つま先からかかとまで地面につくので、足跡が子供の手のような長い5本の指がくっきりとつきます。
アライグマの行動
アライグマは夜行性ですが、昼間に目撃されることもあります。
木登り・泳ぎが得意。一夫多妻、休眠により越冬します。都市部から森林・湿地帯までの水辺に生息。巣は木のうろや岩穴、人家や畜舎など。
行動圏:直径1-3キロメートルの範囲
アライグマの繁殖
アライグマの繁殖は年1回。1〜2月に交尾し、63日間の妊娠期間を経て、春に3〜6頭の子を産みます。また、春の繁殖に失敗すると秋に再繁殖する場合もあります。
アライグマの食べ物
アライグマの食性は雑食性で、小型のほ乳類、野鳥とその卵、魚類、両生類、は虫類、昆虫類、果実、野菜、穀類などを食べます。
アライグマの運動能力
垂直方向のジャンプ力は約110cm。
障害物を飛び越えることはせず、必ず障害物の上部で一時停止します。
水平方向のジャンプは、約120cm離れた窓枠から餌場の棚に飛び移ることが確認されていますが、再現性はなく閉鎖的な施設内の空腹時における極希な行動とされています。
バランス感覚は優れていて、水平に張った針金の上を尾でバランスをとりながら渡り、垂直の針金も簡単に登ることができます。
地面と防止柵等の隙間から侵入するのは得意ですが、自ら穴を掘って侵入することはしません。