ネズミの基礎知識
ネズミは世界中のほとんどあらゆる場所に生息し、種類も多いとされる動物で分類方法によっては1065〜1800種がいるとされています。
ほとんどのネズミは夜行性であり、繁殖力が旺盛です。
ドブネズミ

ドブネズミは、下水、台所、ゴミ捨て場、地下街、公園や駅前など繁華街の植え込みの地中など、水を充分に摂取できる湿った土地を好む習性があり、寒さに強く、泳ぎも得意。巣は屋外の土の中に巣をつくります。
高いところに登ることがあまり得意ではないため、建物の下層階で生活し、上層階での生息は少ない傾向にあります。屋根裏を走り回るネズミは、たいていの場合クマネズミで、地下鉄の線路や地下街の通路などで突然現れたり、大型のネズミが音をたててゴミをあさっているネズミが、ドブネズミであることが多いのです。
体長 約22〜26㎝
尾長 体長よりも短い
背面は褐色がかかった灰色で、腹面は灰色か黄色がかった白。耳はクマネズミに比べ小さく、耳を前に倒しても目にかからない程度の大きさです。
ドブネズミの特徴
- ドブネズミは環境適応力が強く、世界各地に分布している。
- 泳ぎが得意で下水溝などにも生息する。
- 屋内では床下や厨房に多く見られる。
- 高いところの移動は不得意
クマネズミ

クマネズミは家屋の天井・屋根裏やビルの高層部、棚の中や隙間など、乾燥した高い場所を好みます。
天井裏を騒々しく駆け回っているのは、クマネズミである場合が多いです。ドブネズミと違い、泳ぎは苦手ですが、綱渡りなど高所への上り下りが非常に得意なため、近年は樹上から都会のビル街に生息地を移しています。巣は建物内の壁の内部や天井裏などの物陰につくります。
体長 約15〜23㎝
尾長 体長よりも長い
背面は褐色または灰褐色で、腹面は淡黄褐色や黄色がかった灰色または白色。耳は比較的大きく、耳を前に倒すと目が隠れます。
クマネズミの特徴
- 世界各地に棲み、日本にもほぼ全域に棲息。
- 多くは建物に棲みつくが、畑周辺・森林内でも見られる。
- 高所移動が得意。電線なども簡単に渡る。
- 跳躍力もドブネズミ比べ高い。
ハツカネズミ

ハツカネズミは田畑や雑草があるような郊外に多く、都会ではあまり見られません。秋から冬にかけて納屋や物置、倉庫、工場などに進入して経済的な損害を与えてしまいます。
巣は家屋内であれば、家具の中や、建物の隙間。倉庫や物置の場合は積荷の中、屋外の積み藁、土中などに作ります。
体長 約5.8〜9.1㎝
尾長 体長よりも短い
体の色はさまざまで、白色、灰色、褐色や黒色などがあります。短い毛で腹側は淡い色です。耳と尾は非常に短い毛で覆われます。
ハツカネズミの特徴
- 世界各地に棲み、日本にもほぼ全域に棲息。
- 草地、田畑、河原、土手、荒れ地、砂丘などをはじめ、家屋や商業施設の周辺に棲みつく。
- 乾きに強く、コンテナなどの荷物に潜んで世界各地に移動する。
- 体が小さく、わずかな隙間からでも侵入する。